郡家別院では若手僧侶の集まりである「仏教青年会」のコラムをまとめた『仏青通信』を配布しています。ホームページ転載にあたり、一部加筆、修正を行っています。
お仏壇とは文字通り、仏さま、すなおち、ご本尊(ほんぞん)である阿弥陀さまをご安置する壇であります。
ちょっとしたことにこだわり、悩み、自分を見失いがちになる私をしっかりと抱きとめて、けっして崩れることのない安らぎを与えて下さる阿弥陀さまです。
お仏壇は、そうした私の心の依(よ)り所となり、家庭の精神的基盤となって下さる阿弥陀さまをご安置するために設けられたものです。
従ってお仏壇は、いつも清潔に気持ちよく整えておきたいものです。
お仏壇の大小により一概には言えませんが、その第一歩はそれぞれの仏具を定められた所に、きちんと置くことでしょう。
報恩講、年忌法要、お盆などあらたまった場合に五具足(1.花瓶(かひん)一対、2.蠟燭立一対、3.香炉(こうろ))を用い、普段は三具足(1.花瓶 2.蠟燭立 3.香炉)にしておきます。
花瓶の花は、四季それぞれに適当なものを供えますが、毒花やとげのあるもの、悪臭のあるものは差し控えたほうがよいでしょう。
浄土真宗では信心が最も大切であります。その信心は「聞即信(もんそくしん)」と言われ、聞くことから生まれます。
何を聞くのかといえば、阿弥陀如来のお心ご本願(私たち(衆生)を救いたいと起こした誓願)を聞くのです。
お念仏のいわれを聞くのです。
「信は荘厳(しょうごん)より生ず」という言葉があります。
それは「お荘厳」(美しくお飾りすること)の作法によって阿弥陀さまのご本願を聞き、それがすなわち信心を深めていくことになる」ということだと思います。
先ずはお仏壇の整理整頓、そして美しく荘厳することから始めましょう。
第八北組 円浄寺
千葉 哲生