真宗大谷派の僧侶であり、漫画家でもある光澤裕顕さんに、ほっこりさんをテーマに4コママンガを書いていただきました。
報恩講で御伝記を拝読します
今回の4コマ漫画は親鸞聖人の御絵伝と御伝記の紹介です。
この2つ、元々は一つの絵巻物だったのですが、図会(御絵伝)と詞書(御伝記)に分かれて流布するようになりました。
元々の絵巻物は『善信聖人親鸞伝絵』といい、本願寺第三世・覚如上人(1271~1351/親鸞聖人の曾孫)が宗祖90年の生涯を著したものです。
御絵伝について
さて、漫画の1コマ目は掛け軸が4つありますが、これは 「四幅の御絵伝」とも呼ばれています。報恩講法要の際に右余間に掛けられます。
当郡家興正寺別院でも掛けられていますので、どうぞ御覧ください。
見方ですが、物語は一番右側の御軸の下方から始まり、上に向かって見ていきます。
続いて二幅目も下から上へ、三、四幅目もそのように見ていきます。1枚の図中に複数の親鸞聖人が画かれている図もありますが、これは動きを表しています。
ご伝記について
詞書の『御伝記』は、 現行のものは上下二巻となっており、報恩講の際には本山、別院、または各寺院などで拝読されています。
郡家興正寺別院では、毎年1月17日に拝読され、本堂を締め切り、ロウソクの灯りの元で一人の 僧侶が上下二巻すべてを拝読します。
厳粛で歴史を感じる雰囲気ですので、聖人の生涯に思いをはせて、ご聴聞いただければと思います。
承仕 三原俊亮