【仏青通信】私たちのねがい

今年のお正月、お内仏(お仏壇)にて家族とともに「私たちのねがい」を唱和しました。

※真宗興正派から出ている『同朋聖典』の三ページに載っています。

  • み仏ほとけの教えに従い すなおな人間となろう
  • み仏の誓いを信じ よろこびを知る人間となろう
  • み仏の光を仰ぎ 反省深い人間となろう
  • み仏の恵みを頂き いのちを大切にする人間となろう
  • み仏の御名を称えつつ 使命に生きる人間となろう

  唱和した後、子どもたちが「すなおな人間〈に〉なろう」や「いのちを大切にする人間〈に〉なろう」ってなんか聞いたことがあると言いました。

確かにこれらは学校などで先生たちから教えてもらうことです。ここで大切なのは「み仏の」ということではないでしょうか。

浄土真宗の仏さま(阿弥陀如来さま)は私たちの願いを叶えてくれる仏さまではなく、今ここに命いただいていることに感謝する、また真実を私たちに届け気づきを与えてくださる仏さまです。

仏さま(み仏)のねがいを通して、つねには忘れていますが、大切なことに改めて気づかせていただけます。

そのことがお念仏(南無阿弥陀仏)のおはたらきだと感じます。

またそのねがいが私に届いて、「人間〈に〉なろう」と自分の力で何とかしようとするのではなく「人間〈と〉なろう」と仏さまの力(他力)によって気づかされ、生かされていると感じることが「私たちのねがい」に込められているように感じます。

「なんか聞いたことがある」当たり前のことをすぐに忘れてしまうこの私です。お念仏を称え、何度も気づかせていただきながら、一日一日を大切に有難く過ごさせていただきたいと思います。

南無阿弥陀仏

第八北組 善行寺
宮川 浩文