郡家別院では若手僧侶の集まりである「仏教青年会」のコラムをまとめた『仏青通信』を配布しています。ホームページ転載にあたり、一部加筆、修正を行っています。
浄土真宗では親鸞聖人が真宗の祖師と定められたインドの龍樹菩薩・天親菩薩、中国の曇鸞大師・道綽禅師・善導大師、日本の源信和尚・源空聖人(法然上人)の七人の高僧方を七高僧、又は七祖といいます。
親鸞聖人が著した正信偈の中でも阿弥陀仏の本願を顕かにし、その教えを広く伝えた七高僧の業績・徳を讃嘆し、「唯可信斯高僧説」この高僧方の教えを信じなさいと記されています。
七高僧に共通していることは
「浄土の教えに帰し阿弥陀仏の本願を信じ念仏に生きたこと」
「浄土の教えについて先人の踏襲ではなく独自の解釈をされていること」
「浄土の教えを著した著書がありそれらが広く人々に読まれていること」
などがあげられます。
それぞれの主な著書として
龍樹菩薩の「十住毘婆沙論」「十二礼」、
天親菩薩の「浄土論」、
曇鸞大師の「往生論註」、
道綽禅師の「安楽集」、
善導大師の「観経疏」「往生礼讃」、
源信和尚の「往生要集」、
源空聖人の「選択本念仏集」があります。
郡家別院・本堂左余間(本堂向かって右側)に七高僧が描かれた軸が掛けられています。
上から順に蓮華を手にしているのが龍樹菩薩、
如にょい(孫の手のような形のもの)を手にしているのが天親菩薩、
払子(埃を払うハタキのような形のもの)を手にしているのが曇鸞大師、
腕を組んでいるのが道綽禅師、
水瓶(閼伽といわれる仏前に供える香水を入れるもの)を持っているのが善導大師、
曲禄(背もたれ、肘掛が曲線になった椅子)に座っているのが源信和尚、
念珠を持っているのが源空聖人です。
一般寺院でも掛けられているところがありますので機会がありましたら一度ご覧になってください。
第八南組 楠木寺
楠見 浄大