イチョウの木

郡家別院では若手僧侶の集まりである「仏教青年会」のコラムをまとめた『仏青通信』を配布しています。ホームページ転載にあたり、一部加筆、修正を行っています。

本日は最近私が草刈りを行なっていた時に思い出した話を元に、少し書かせて頂きます。

今年の梅雨の時期、成り行きで放置されていた畑を触らせて貰える事になりました。

雨の降っていない日を待って草を刈っていたのですが、今の時期、草の伸びる速さは眼を見張るものがありますね。

刈っても刈っても生えてくるものですから、日頃運動の少ない私はどうしても休憩が多くなってしまいます。

そんな時、日陰を探し、木の下で休んでいた時に話を思い出しました。

「休」という漢字は人が木の陰に庇われて、休息する様子を字にされています。

私が休んでいたのはモミジの木でした。

これは私のイメージもあるかも知れませんが、お寺に植えられている木で多い「モミジ」や「イチョウ」。

私は幼い頃よりずっと気になっていたんです。

青々と美しい、モミジならば紅葉の季節は良いですね。美しい色合いに栞にする方も居る程です。

しかし、必ず葉が散って後の片付けをする時が来てしまいます。

何故かなとずっと不思議でした。

どうせ木を植えるなら葉の落ちて来ない常緑樹にしてくれれば管理が楽なのにと。そんな疑問を解決してくれたのが、東京都の街路樹として使われているイチョウについての話でした。

なぜイチョウを植えるのか。

その答えは「夏は葉が生い茂って下を通る人に涼しさを与え、冬は葉が落ちて下を通る人に暖かな日差しを与えてくれるから」だそうです。

私も聞いた時には目から鱗が落ちました。

自坊に毎年降り注ぐモミジの葉も、面倒だと言わずに感謝して掃除させて頂こうと思いました。

福浄寺 古市朋生